ここでは、ブライドルレザー財布を展開している、本格派のレザーブランドを9つご紹介しています。
9ブランドとも革質やデザイン性にこだわりが強く、革好きの間でも定評のある人気ブランドです。
また、編集者がおすすめするブライドルレザー財布(長財布/二つ折り/三つ折り/コンパクト)を15選もラインナップしてみましたのでぜひ、ブライドルレザー財布選びの参考にしてみてください。
更にブライドルレザー財布の魅力や特徴についても解説しています。
ブライドルレザーといえば、白く噴き出しているブルームが特徴的であり、また、経年変化(エイジング)を楽しめるのも魅力的なポイントです。
この記事では、
などについてくわしくご紹介しております。
ブライドルレザー財布を取扱う本革ブランド一覧(9選)
ブライドルレザーの財布を取り扱っている熟練の本革ブランドをご紹介します!
COCOMEISTER(ココマイスター)
国 | 日本 |
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創業 | 2009年 |
価格 | 3万円~12万円 |
HP | https://cocomeister.jp/ |
人気のため売り切れが多く、目当ての財布があったら急ぐ必要あり。在庫切れの場合は「販売お知らせメール」の登録がおすすめ(というか必須)。
革本来の美しさを活かしたデザインは見事で、「ホンモノの男性」を演出できるはず。
COCOMEISTERのブライドルレザー財布の特徴
Cocomeister(ココマイスター)は、ブライドルレザーの財布を扱うブランドの中でも、シンプルでスマートさに定評のある人気ブランド。
ブライドルレザー財布は、「ブライドル」「ロンドンブライドル」「ジョージブライドル」の3シリーズより展開されています。
シリーズごとの違いは以下の通りです。
ブライドル 外装:ブライドルレザー・内装:ヌメ革
内装にプレーンな風合いのヌメ革を合わせたシリーズ。ヌメ革はブライドルレザーと同じタンニンなめしの革になるので、経年変化のバランスがとても良いです。カチッとしたフォーマルな佇まいに仕上がっており、ビジネスシーンにもピッタリはまります。
ロンドンブライドル 外装:ブライドルレザー・内装:イタリアンレザー(マットーネ)
内装にイタリアンレザー「マットーネ」を合わせたシリーズ。マットーネは、落ち着いたツヤ感と柔らかくハリのある質感が特徴的な革。経年変化が起こりやすいので、内装までガッツリ風合いの変化を楽しめます。
ロンドンブライドルシリーズをみる
ジョージブライドル オールブライドルレザー
内装までガッツリブライドルレザーを使用した、男らしいシリーズ。内外ともに重厚感があり、シックな風合いにまとまっています。とにかく頑丈なので、長年ガシガシ使い込んで行きたい人にもウッテツケです。
どのシリーズも種類豊富なラインナップで展開しており、コンパクトタイプから大容量設計まで幅広い形状をカバーしています。ブライドルレザーの財布を探しているなら、まずはココマイスターからチェックしてみるのがおすすめです。
以下にココマイスターのブライドルレザー財布についての情報をくわしくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
CRAFSTO(クラフスト)
出典:crafsto.jp
国 | 日本 |
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創業 | 2020年 |
価格 | 2万円~8万円 |
HP | https://www.crafsto.jp/ |
CRAFSTOのブライドルレザー財布の特徴
出典:crafsto.jp
ブライドルレザーは、CRAFSTOのブランド理念の”永く愛用してこそ、究極のサステナブル”にマッチした堅牢な素材です。そのため、CRAFSTOはブライドルレザーのアイテムを特に豊富に扱っています。
展開されているブライドルレザーの財布の種類と仕様をザックリまとめると、以下のとおりです。
種類 | 仕様 |
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二つ折り,長財布,札入れ,L字ファスナー,ラウンドファスナー,フラグメントケース,マネークリップ,小銭入れ | 外装:ブライドルレザー 内装:ヌメ革 |
三つ折り財布,ネックウォレット | 外装:ブライドルレザー 内装:ブライドルレザー,ヌメ革 |
ベースは内装にヌメ革を使用したクラシカルな仕様です。三つ折りとネックウォレットは、内装にもブライドルレザーを使用しており、より堅牢な雰囲気にまとまっています。
どのモデルもいい意味でデザインに癖がなく洗練されたカッコよさがあるので、長年愛用して年齢を重ねていってもしっくり肌に馴染むでしょう。
時々限定モデルなども展開されているので、タイミングが合えばぜひチェックしてみてください!
GANZO (ガンゾ)
出典:ganzo.ne.jp
国 | 日本 |
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創業 | 1917年 |
価格 | 3万円~10万円 |
HP | https://www.ganzo.ne.jp/ |
GANZOのブライドルレザー財布の特徴
出典:ganzo.ne.jp/
GANZOのブライドルレザー財布は、「シンブライドル(THINB BRIDLE)」シリーズから展開されています。シンブライドルシリーズの特徴は以下のとおりです。
THIN BRIDLE(シンブライドル) 外装:ブライドルレザー・内装:ショルダーヌメ
THIN(薄い)という名の通り、薄くスリムな設計が特徴的なシリーズです。内装に使用しているショルダーヌメは、オイルを含んだ柔らかな質感の革。使い始めから柔軟にカードスロットや札入れなどが広がるので、硬い革の内装が苦手な人にもウッテツケです。形状は、「二つ折り、長財布、札入れ、マネークリップ」など幅広く展開されています。
下記にシンブライドルシリーズ紹介の動画やGANZOの財布の評判についてまとめているので、気になった人はこちらもチェックしてみてください!
シンブライドルシリーズの紹介動画
土屋鞄製作所
国 | 日本 |
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創業 | 1965年 |
価格 | 1万円~7万円 |
HP | https://tsuchiya-kaban.jp |
土屋鞄製作所のブライドルレザー財布の特徴
土屋鞄製作所のブライドルレザー財布は、「ブライドル」シリーズから展開されています。ブライドルシリーズの特徴は以下とおりです。
ブライドル 外装:ブライドルレザー・内装:ヌメ革
ヌメ革の内装で薄く仕立てた設計が特徴的。柔らかめのヌメ革を使用しているので、使い始めから馴染みやすいです。形状は「二つ折り、小銭入れ、長財布、ラウンドファスナー」など、ベーシックな形をしっかりカバーしています。取り回しやすくシンプルなブライドルレザーを探してる方にイチオシです。
ブライドルシリーズをみる
フジタカ
国 | 日本 |
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創業 | 1950年 |
価格 | 1万円~9万円 |
HP | https://store.iketei.jp |
フジタカのブライドルレザー財布の特徴
フジタカのブライドルレザー財布は、「ジョセフ」と呼ばれるシリーズから展開されています。ジョセフシリーズの特徴は以下のとおりです。
ジョセフ 外装:ブライドルレザー・内装:シボ革
内装に”ちりめん”をイメージした革を使用した、大人らしい和テイストな雰囲気が特徴のシリーズ。「富士山を模したカード段、カラフルな色使い」など、内装が凝ったデザインにになっているのが魅力的です。形状は、「二つ折り、長財布、ラウンドファスナー、L字ファスナー、小銭入れ」など幅広い展開があります。
万双(まんそう)
出典:mansaw.net
国 | 日本 |
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創業 | 1995年 |
価格 | 1万円~12万円 |
HP | https://www.mansaw.net/ |
万双のブライドルレザー財布の特徴
万双のブライドルレザー財布は、「外装:ブライドルレザー、内装:ヌメ革」のベーシックな仕様が特徴的です。定番の二つ折りや長財布からコンパクトなミニ財布まで幅広い形状をカバーしており、種類はかなり豊富。素朴なデザインですが上質な作りで価格も手頃なので、初めてブライドルレザーの財布を持つ方の入門にもウッテツケです。
Whitehouse Cox(ホワイトハウスコックス)
国 | イギリス |
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創業 | 1875年 |
価格 | 2万円~8万円 |
HP | https://frame.jp/whitehousecox/ |
Whitehouse Coxのブライドルレザー財布
ホワイトハウスコックスは、「ブライドルレザー財布英国御三家」に数えられる名ブランドの一つ。後継者不在のため2022年末でブランドが終了した事が記憶に新しいですが、2023年の6月に日本の鞄・財布メーカー「株式会社ヤマニ」がライセンスを買い取り新体制で再スタートしています。
2023年9月時点ではまだ過去に生産されたモデルが流通していますが、今後は株式会社ヤマニ自社の自社ブランドとして企画生産が行われる予定です。
ホワイトハウスコックスのブライドルレザー財布をみる
GLENROYAL(グレンロイヤル)
国 | イギリス |
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創業 | 1979年 |
価格 | 2万円~9万円 |
HP | https://glenroyal.jp/ |
GLENROYALのブライドルレザー財布の特徴
グレンロイヤルはホワイトハウスコックスと同じく、「ブライドルレザー財布英国御三家」に数えられる名ブランドの一つです。ブライドルレザーの革小物をメインに扱うブランドなので、アイテム点数はかなり豊富。型押し加工を施したブライドルレザー財布など、変わり種も展開されています。英国御三家の中で唯一「ロイヤルワラント」と呼ばれるイギリス王室に認められた称号を獲得しており、仕立てや革質などクオリティもお墨付きです。
グレンロイヤルのブライドルレザー財布をみる
BRITISH GREEN(ブリティッシュグリーン)
国 | 日本 |
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創業 | 2010年 |
価格 | 1万円~2万円 |
HP | https://british-green |
BRITISH GREENのブライドルレザー財布
BRITISH GREENのブライドルレザー財布は、コスパの高さが魅力的。価格帯は「1万円~1万円半ば」となっており、かなり手頃に購入可能です。外装にはイギリス名門タンナー「セドウィック社」のブライドルレザーを使用しているので、安い財布にありがちなチャッチさは一切感じられません。大人らしい財布を持ってみたい学生さんやブライドルレザーの財布をまだ持ったことのない方は、気軽に試してみるのもありかと思います。
ブリティッシュグリーンのブライドルレザー財布をみる
編集者おすすめのブライドルレザー財布15選
ここからは、おすすめのブライドルレザー財布を以下のタイプ別に分けて11個紹介していきます。
- 長財布(3選)
- 二つ折り(4選)
- 三つ折り(2選)
- コンパクトタイプ(2選)
おすすめのブライドルレザー財布|長財布3選
1.ブライドル 長財布
ブランド | 土屋鞄製作所 |
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価格 | 45,100円 |
スペック | 札入れ×1 小銭入れ×1 カードホルダー×10 フリーポケット×4 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:ヌメ革 |
スリムに設計された薄型のブライドルレザー長財布。柔らかな質感のヌメ革を内装に使用しているので滑りがよく、札入れやカードスロットにスッと中身を収められます。
大型のポケットや豊富なカード段など、収納スペースも非常に豊富。機能性重視で探している人にもウッテツケです。
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2.ジョセフ ブライドルレザー 長財布 ラウンドファスナー カード段19
ブランド | フジタカ |
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価格 | 42,900円 |
スペック | 小銭入れ 札入れ x2 カード段 x19 ポケット大 x3 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:シボ革 |
内装に高級和素材”ちりめん”をイメージしたシボ革をあしらった、大容量設計のブライドルレザー長財布。カード段19スロット、広めに設計されたフリーポケットなど、とにかく収納力にこだわった設計になっています。
ファスナーの可動域が大きいので、取り回しやすさもバッチリ。たっぷり中身を入れたい方にピッタリな逸品です。
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3.ロンドンブライドルグラディアトゥール
ブランド | COCOMEISTER(ココマイスター) |
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価格 | 45,000円 |
スペック | カードポケット×8 札入れ×2 ファスナー付き小銭入れ×1 フリーポケット×2 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:イタリアンレザー |
内装に大人らしい色気のあるイタリアンレザーを使用した、ラウンドファスナー型のブライドルレザー財布。マチ付きの大きなフリーポケットを2つ備えつつ、スリムな設計に抑えられています。鮮やかな発色のカラーラインナップも展開されているので、個性派のブライドルレザー財布を探していた人にもおすすめです。
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おすすめのブライドルレザー財布|二つ折り4選
1.小銭入れ付き札入れ|ブライドルレザー&ルーガショルダー
ブランド | CYPRIS(キプリス) |
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価格 | 31,900円 |
スペック | 札入れ×2 小銭入れ×1 カード入れ×4 ポケット×3 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:ルガーショルダー、馬革(裏地) |
虎柄模様が美しいルガーショルダーを内装に使用した、表情豊かな二つ折りブライドルレザー財布。裏地の補強には頑丈な馬革を使用しており、長年の愛用にもウッテツケ。縫製やコバ仕上げなども非常に丁寧に仕上げられているので、細部までこだわりたい本格派の人は要チェックです。
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2.THIN BRIDLE (シンブライドル) 小銭入れ付き二つ折り財布
出典:ganzo.ne.jp
ブランド | GANZO(ガンゾ) |
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価格 | 42,900円 |
スペック | 札入れ 1 小銭入れ 1 カードポケット 4 内ポケット 2 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:ショルダーヌメ |
内装にオイルを含んだショルダーヌメを使用した、薄型の二つ折りブライドルレザー財布。内装のショルダーヌメはしなやかな取り回しやすさに加え、美しい経年変化のポテンシャルも兼ね備えています。薄くスッポリポケットに入るサイズ感に収められているので、コンパクトさ重視の人にもオススメです。
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3.ブライドル 二つ折り財布(小銭入付)
出典:mansaw.net
ブランド | 万双 |
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価格 | 18,700円 |
スペック | 札入れx2 カード入れx4 BOX型小銭入れx1 ポケットx3 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:ヌメ革 |
革素材を惜しみなく使用した二つ折りブライドルレザー財布。特に内装には財布を3つ作れるほどのヌメ革を使用しており、各パーツごとに丁寧に作り込まれています。やや厚みはありますが、内部には「深めのボックス型小銭入れ、豊富なポケット」など使いやすい機能が備わっています。二つ折りで収納力最重視しているならばウッテツケの逸品です。
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4.ブライドルレザー二つ折り財布
ブランド | BRITISH GREEN(ブリティッシュグリーン) |
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価格 | 11,000円 |
スペック | 小銭入れ×1 オープンポケット×3 札入れ×2 カード入れ×15 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:ヌメ革 |
1万円代前半で購入可能な、コスパに優れたブライドルレザー二つ折り財布。内装にヌメ革、外装にイギリス老舗タンナーのブライドルレザーを使用しており、安っぽさは全く感じられません。豊富なカード段やBOX型の小銭入れなど機能性も充実。気負わず普段遣い出来る二つ折り財布を探しているならば、イチオシの逸品です。
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おすすめのブライドルレザー財布|三つ折り2選
1.ジョージブライドル・ロベルトパース
ブランド | COCOMEISTER(ココマイスター) |
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価格 | 37,000円 |
スペック | 札入れ×1 小銭入れ×1 カードポケット×3 フリーポケット×2 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:ブライドルレザー、ヌメ革 |
内装・外装ともにブライドルレザーで仕立てた、男らしい三つ折り財布。3段のカードスロットに加え、小銭入れの裏にもカードを入れられるフリースペースが備わっています。中身を入れても厚みの出にくい設計になっているので、持ち運びはストレスフリー。たっぷり中身を入れて身軽にお出かけ出来ます。
2.FULL GRAIN BRIDLE / ENO
出典:wildswans.jp
ブランド | WILDSWANS(ワイルドスワンズ) |
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価格 | 77,000円 |
スペック | ホック付きコインポケット×1(中仕切りあり) カード段×2 カード室×4 札入れ×1 |
素材 | 外装:フルグレインブライドルレザー 内装:フルグレインブライドルレザー |
一般的なブライドルレザーよりもさらに高い耐久性を誇る、「フルグレインブライドルレザー」の三つ折り財布。湾曲したフラップ部分が個性的でかっこいいです。カード段は2段ですが、小銭入れポケットの中にも重ねて収納できます。小ぶりですが収納力はかなり高いので、初めて三つ折り財布を使う人にもおすすめです。
おすすめのブライドルレザー財布|コンパクトタイプ2選
1.ブライドルレザー L字ファスナー財布
出典:crafsto.jp
ブランド | CRAFSTO(クラフスト) |
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価格 | 29,700円 |
スペック | カードポケット×4 小銭入れ×1 フリーポケット×2 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:ヌメ革 |
内装にナチュラルなヌメ革を使用した、L字ファスナータイプのブライドルレザー財布。お札は折らずにカードポケットに這わせる形で収納できます。1部屋にギュッと収納がまとまっており、開いた瞬間に中身全体を見渡せるのがとっても機能的。サイズ感が非常にコンパクトなので、キャッシュレス会計と合わせて小さめの財布を持っておきたい人にもウッテツケです。
2.ミニ財布(03-5824)
出典:glenroyal.jp
ブランド | GLENROYAL(グレンロイヤル) |
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価格 | 29,700円 |
スペック | 札入れ×1 小銭入れ×1 カードポケット×4 |
素材 | 外装:ブライドルレザー 内装:ブライドルレザー |
オールブライドルレザーで仕立てた、こぶりな二つ折り財布。クレジットカードほどのサイズにまとまっており、シャツやスーツの胸ポケットにもスッポリと収まります。背面にマチ付きの小銭入れも備わっており、硬貨も収納可能です。現金の収納力は最低限になりますが、キャッシュレス会計メインで回している方には十分かと思います。
以下では、ブライドルレザー財布(革)の魅力について徹底解説しています。
ブライドルレザーって?
発祥地とロウの効果とは
ブライドルレザーの発祥地はイギリス。1000年以上前からイギリスで作られ続けているブライドルレザーは、【油(脂)分とロウ】を一緒に染み込ませた革です。
染み込ませたロウにより、革の繊維を引き締める効果を持っています。
手間をかけて染み込ませた油分とロウは革の表面から白く浮き上がってきます。これを「ブルーム」と言います。
「ブルーム」=白い部分の正体とは?
ブライドルレザーは、タンナーによって内容や割合が異なってきます。
そのタンナー独自の成分を配合した【グリース】と呼ばれるオイルを塗り込んだ皮革です。
白く見えている部分は基本的はロウになりますが、ブライドルレザーは「油を染み込ませてある革」となっています。
このブルーム状態は長く続くものではなく、使っていくうちに徐々に取れていき、ツヤ感のある美しい表面へと変化していくのです。
熟練した職人の手により、手間と時間を費やして作られたブライドルレザーは、非常に貴重なものなものとして位置付けられています。
ブライドルレザーが出来上がる工程
ブライドルレザーが出来上がるまでに、職人たちによる4つの工程があります。
①染色
まずはじめに、革を鞣す職人「タンナー」によって、染色を行います。ここでのポイントは、色ムラがでないように色をしみこませていくということです。この工程を何度も繰り返します。
②油分とロウを染み込ませてブルームをつくる
次に、油分とロウ成分を革に染み込ませていきます。この工程も染色と同様、専用のブラシを使用しながら何度も行います。
油分とロウ成分を革にまんべんなくしっかりと染み込ませることで、ブライドルレザーの特徴ともいわれる「ブルーム」が表現されるのです。このブルームは、財布を使用していくうちに徐々に取れてきます。(革に馴染んでいきます)
③カリイング
「カリイング」とは、凹凸のある牛革を加工しやすいように、スリッカーという道具を使用して平らにする作業を指します。
この作業は、牛革を平らにするだけではなく表皮を取り除き、真皮という部分を出していく工程も含まれています。
④バフィング
カリイングにより、平らになった真皮の状態の牛革を、「バフィング」と呼ばれる最後の工程で表面を擦っていきます。
バフィングが一番難しい工程といわれており、擦りすぎてしまうと牛革を傷つける原因になってしまうのです。
この工程を行うことで、タンナーによる染み込み作業をより良く引き立たせることができます。ヤスリを細かく使い分けて、微調整を繰り返すことで、ブライドルレザーが完成していくのです。
ブライドルレザー財布の特徴・魅力
ブルームが特徴的
ブライドルレザーの一番の特徴は、革に染み込ませた油分とロウが表面に浮き上がってくる「ブルーム」。
このブルームにはワックス効果があるので、光沢感を出すだけではなく、防水性などの強度を高めてくれます。
物によっては、ブルームが多く出ているものもあれば、あまり浮き出ていないものもありますが、それは職人の手法の違いによる個性だったり、ブランドのこだわりによって変わってきます。
世界にひとつしかない表情を楽しめるのも、ブライドルレザーの魅力です。
丈夫で長持ちする
ブライドルレザーに使用されているのは、大人の牛の肩の部分の革です。
子どもの牛とは違い、皮膚が堅く、長年蓄積された傷があり、同じものが二つとないのが特徴です。
その堅い革に、油分とロウをしっかりと染み込ませていくことで、繊維が引き締められるので、より一層強度の増した革へと変化していきます。
財布は基本的に毎日使う物であるため、素材の傷みはどうしても早くなってしまいます。
しかし、ブライドルレザーのような非常に堅い革であれば、普段使いをしていても傷などに強いため、他の革素材より傷みの進行が気にならず、丈夫で長持ちする財布に繋がっていくのです。
使い込むことで味が出る=経年変化
ブライドルレザーのブルームは、使っていくうちに取れていき(革に馴染み)、次第に財布全体に光沢が出始め、高級感のある雰囲気へと仕上がっていきます。
また、そのような状態になった財布の革も柔らかくなり、扱いやすくなっていきます。
革そのものが持つ素材とブルームの特徴が、使い込んでいくうちに自然と混ざり合うことで、味わい深い財布へと変化していくのです。
このような経年変化が味わえるのもブライドルレザーならではの魅力といえるでしょう。
ブライドルレーザー財布の経年変化
ブライドルレザーの財布がどのように経年変化を起こしていくのか、また、愛用する人はどのように楽しんでいるのか。
そういったことがわかるような写真や口コミをいくつかピックアップしてみましたのでご紹介していきます。
実際の写真で比較
SNSの口コミより
使用後5ヵ月経過
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使用後4ヵ月経過
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購入したばかりの状態(1/2)
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購入後1ヵ月経過すると(2/2)
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使用後1年2ヶ月経過
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いかがでしょうか。
ブライドルレザーの革財布がどのように経年変化(エイジング)を起こしていくのかが少しイメージできたでしょうか。
写真やSNSで見てもわかるように、ブルーム(白いロウの部分)は使用後数ヵ月で無くなり、そのロウが革に馴染むことで経年変化が現れてきます。ブルーム加工がこのブライドルレザーの特徴であり魅力となっているポイントになるわけですね。
ブライドルレザー財布のメリット・デメリット
ブライドルレザー財布のメリット
長く使える・経年変化(エイジング)を楽しめる
ブライドルレザーを使用して作られた財布は、成人の牛革で硬い肩の部分を使用している為、強度があります。そのため、毎日のように使用していても簡単に型崩れする心配がありません。
また、財布を使っていくうちにブルームが取れてきたり、ブライドルレザーが手になじむようになってきます。使い込むことで、ブライドルレザーの経年変化(エイジング)を楽しむことができます。
経年変化の仕方は、ブルームの質や量によって違ってくるので、まさに唯一無二の財布に仕上がっていきます。そんな楽しみ方ができるはブライドルレザーならではの魅力でもあります。
職人による丁寧な製造
ブライドルレザーが出来上がる工程を見てもわかる通り、ブライドルレザーの財布は職人たちの手によって手間と時間を要して作られています。
そんな職人たちの技がふんだんに詰まった本格的な本革を身近な財布として味わうことができます。
上質な高級感を演出できる
ブライドルレザーの革は他の革と少し違い、ロウと牛革がキレイに混じり合っていて、そのグラデーションが上質な高級感を醸し出しています。
ブライドルレザーの財布をわかりやすく例えると、持っているだけで「大人な男性」感を演出してくれます。
手持ちでお買い物やジャケットの内ポケットからブライドルレザーの財布がスッと出てきたら・・・カッコイイですね。
ブライドルレザー財布のデメリット(注意点)
デメリット=悪いという意味合いではなく、ブライドルレザーが合わないという人も当然いるかと思います。
ここではいったいどんな人がブライドルレザーの財布は合わないのか、という点を参考にしていただければと思います。
最初のうちはブルームが気になる人も
ブライドルレザーの特徴であるブルームですが、購入して間もない時(1ヵ月~3ヵ月程度)は全体的に白くなっていることが多く、中には気になる人もいるかと思います。
ただ、前半部分でもご説明した通り、ブライドルレザーのブルームは使用していくうちに徐々に無くなっていきます。
価格がやや高め
ブライドルレザーの財布は、職人による工程(手作業)が多くかかっているため、他の素材の財布と比べてやや高めの設定(3万円~10万円)になっています。
もちろん、ブランドや形状(長財布・二つ折り財布など)によっても変わってきますが、ブライドルレザーはワンランク上の大人のアイテムという位置付けがされています。
入荷を待つ場合もある
ブライドルレザーの財布が完成するまでに、1~3か月近くかかるといわれています。そのため、人気が集中しやすい時期(クリスマスや年始など)の場合、入荷待ちをしなくてはいけない可能性が出てきてしまいます。
安易に量産できないのがブライドルレザーの財布のデメリットでもあり、希少価値という意味ではメリットでもあります。
特にクリスマスシーズンなど、少しでも気になったブライドルレザーの財布があったら、店舗に在庫状況を確認することをおすすめします。
ブライドルレザー財布の手入れ方法
ブライドルレザーは扱いやすい丈夫な革ではありますが、長年愛用していくためには時々メンテナンスも必要になります。
そこでここからは、ブライドルレザー財布の手入れ方法をくわしく紹介していきます。
使い始めは保湿不要
ブライドルレザーは、油分が抜けきるまでオイルやクリームでのメンテナンスは不要です。使用頻度にもよりますが、1年ほどは完全に油分が抜けきらないかと思います。
逆に使い始めからオイルやクリームを入れてしまうと、余計な油分で曇りが出たりカビが生えやすくなってしまうので注意してください。
最初のうちに日常的に出来るメンテナンスとしては、ブラッシングと乾拭きくらいです。
指紋やホコリで表面が曇ってきたら、ブラッシングと乾拭きでメンテナンスしてあげるとツヤが復活します。
メンテナンスの際は、なるべく表面に付着したブルームを落とさないように柔らかめのポリッシングクロスとブラシを用いるのがおすすめです。
ちなみに当サイト編集者は、以下のポリッシングクロスとブラシを手入れに愛用しています。
ポリッシングクロス ¥660
こちらのポリッシングクロスは丈夫かつ手洗いで繰り返し使えるので、コスパ抜群です。
ブラシ ¥3,400
こちらのブラシは柔らかい山羊毛を使用しているので、表面を傷つけることなくメンテナンス出来て安心です。
革が乾いてきたらオイルメンテナンスをしよう
革の手入れの基本は、乾燥によるダメージを防ぐためにクリームやオイルを塗り込む「オイルメンテナンス」です。
一般的にブライドルレザーのオイルメンテナンスの推奨頻度は「ブルームが落ちきってから2ヶ月に1度」と言われていますが、これは使用状況によって大きく異なります。
オイルメンテナンスを行う目安は、革の状態で判断するのが良いかと思います。革が以下の状態になっていれば、オイルメンテナンスの推奨時期です。
- 表面がざらついている
- 革の繊維が毛羽立っている
- 擦り傷がつきやすくなっている
↓イメージとしては、これくらいの状態です。
ブライドルレザーのオイルメンテナンスを行う際は、こちらクリームがおすすめです。
コロニル・シュプリームクリーム ¥3,100
ブライドルレザーに限らず、イタリアンレザーなど幅広い革に対応したレザークリーム。フッ化炭素樹脂が含まれており撥水性効果も若干与えてくれるので、オイルの抜けたブライドルレザーをしっかりダメージからカバーしてくれます。
塗り込む際はポリッシングクロスなどの柔らかい布に直接オイルを取り、薄く延ばしてください。一度に塗るオイルの量は米粒程度が適量です。
水分には要注意!
ブライドルレザーは水に強い素材としてもよく知られていますが、天然の皮革なので通常の革と同様に水分は大敵です。
濡らしてしまった際は、なるべくはやく乾いた布で水分を拭き取ってあげましょう。
水によるダメージが不安な方は、使用前に防水スプレーをかけておくのがおおすすめです。
ただし、シリコンが含まれるタイプの防水スプレーはメンテナンスの際にオイルが入りにくくなったりひび割れが起こりやすくなるので要注意。
ブライドルレザーに使うのであれば、以下のようなノンシリコンタイプの防水スプレーがおすすめです。
コロニルウォーターストップスプレー ¥2,500
革の通気性を損なわない、ノンシリコンタイプの防水スプレーです。使用の際は、ブラシやポリッシングクロスでホコリや汚れを落としてから散布してください。
まとめ
今回は、ブライドルレザーの魅力や特徴などについて詳しくご紹介しました。
ブライドルレザーは、職人の手によって丁寧に時間をかけて仕上げられているのです。最大の特徴ともいわれているブルームは、職人の技術の賜物でもあるのです。
ブライドルレザーの財布はカジュアル感というのはほとんどないため、どうしても少し敷居の高い印象があります。
そんなブライドルレザーの財布が気になっていたり、そろそろ使い始めてみようかなぁと検討されている方の参考になれば幸いです。
目次
- 1 ブライドルレザー財布を取扱う本革ブランド一覧(9選)
- 2 編集者おすすめのブライドルレザー財布15選
- 3 ブライドルレザーって?
- 4 ブライドルレザー財布の特徴・魅力
- 5 ブライドルレーザー財布の経年変化
- 6 ブライドルレザー財布のメリット・デメリット
- 7 ブライドルレザー財布の手入れ方法
- 8 まとめ