質の高いブライドルレザーで知られる英国の革小物ブランド「Whitehouse Cox(ホワイトハウスコックス)」。
メンズ向け雑誌への積極的な露出等により近年日本で急激に知名度を高めていますが、ネットでは「縫製が雑」「コスパが悪い」等、やや批判的な評判も…?
今回は、ホワイトハウスコックスの財布について徹底的に調べました。
- ブランドの140年の歴史
- 財布に使われる革の品質、エイジングは?
- ネットでの賛否両論、その内容は?
- ホワイトハウスコックスの人気財布ライン
- 購入方法、販売店について
ホワイトハウスコックスについて、気になる上記のことを網羅してご紹介します。
ホワイトハウスコックスってどんなブランド?
出典:www.frame.jp
革財布好きの間ではグレンロイヤル、エッティンガーと併せて“英国御三家”の一角とされるホワイトハウスコックスですが、創業は1875年とその中でも最も古く、日本での知名度も高いブランドです。
ファンの間ではブランド名の頭文字をとって「WHC」と呼ばれることが多いです。
日本では1989年創業の輸入会社「株式会社グリフィンインターナショナル」が総代理店となっています。
展開しているメインの商品は財布やキーケースといったメンズ向けの“スモールレザーグッズ”、それからベルトやバッグも取り扱っています。
ホワイトハウスコックスの財布の特徴を簡単に挙げるとしたら、ポイントは以下の4つです。
1. ブライドルレザー×豊富なカラー
ホワイトハウスコックスの多くの財布には、じっくりと時間をかけて作られた耐久性の高いイングリッシュブライドルレザーが採用されています。
質感を出すために型押ししたレザーや、ヴィンテージ加工したレザー、馬革(ホースハイド)を採用しているラインも展開しています。
一つひとつのカラーバリエーションも豊富なので、好みの色が見つかりやすい財布ブランドと言えるでしょう。
2. ユニークな三つ折り財布
ホワイトハウスコックスにはもちろん一般的な形の長財布や二つ折り財布もありますが、ユニセックスに使える可愛らしい丸みを帯びたフォルムの三つ折り財布は特に人気があります。
(上の写真の「S7660」はブライドルレザー×三つ折りの定番ロングセラー財布です。)
小銭入れ、札入れ、カードスロット、多目的ポケットが充実していて、収納性が高く、半円形フラップによって全体が閉じるのでカードや小銭を落とすリスクも減らしてくれます。
他にはあまりない形ということもあり、ホワイトハウスコックスのアイデンティティの一つとも呼べる財布です。
3. ロゴが目立たないシンプルデザイン
ホワイトハウスコックスの財布は余計な装飾や模様がなく、ロゴも内側にレタープレスされている場合が多いです。
革と形、そして色だけで魅せるスタンスは、飽きづらく持つ人も選ばない財布と言えるでしょう。
シンプルな革財布なので、カジュアルでもフォーマルでもシーンも選ばず使えます。
4. セレクトショップ別注モデルも人気!
ホワイトハウスコックスは、ハイブランドのように直営店を持っていません。
総代理店の公式オンラインショップ「FRAME」、伊勢丹、UNITED ARROWS、ビームス、GLOBER等のオンラインショップ、そして全国数百店舗のセレクトショップで取り扱っています。
→ Whitehouse Cox 取扱い店一覧
さらに、セレクトショップがホワイトハウスコックスに別注し、限定モデルを販売しています。
これらは特定の店舗限定なので、販売を待って買いに行くファンも少なくないようです。
ホワイトハウスコックスの印象・年齢層は?
ホワイトハウスコックスが似合う年齢層、ブランドに対しての印象は少し解釈が難しいところがあります。
年齢層が広い?
ホワイトハウスコックスの財布は、革質やデザインそのものは、本来であれば30代~40代のビジネスシーンが多い大人の男性に合うでしょう。
ただしメンズ向け雑誌での露出も多いためか、最近は大学生など若い世代の男性にも人気を集めています。ファッション誌への掲載により、“カジュアルな持ち方ができる財布”というイメージもできてきている感があります。
つまり良くも悪くも、これといった年齢層やシーンはハッキリしていません。
印象は“英国製の良い革小物”
ホワイトハウスコックスを知る人に浸透している印象としては、
- イギリス製の良質なハンドメイド革財布
- ハイブランドではないが、しっかりしたブランド
- おじさんが持っても良し、若者が持っても良し
- セレクトショップに置いてあるお洒落な革小物
- シーンに合うかどうかはデザインではなく“色”による
- 縫製が甘い(一部の革マニア曰く)
おそらくこのようなところでしょうか。
ホワイトハウスコックスの財布の口コミ
実際にホワイトハウスコックスの財布を購入したことがある人の口コミをTwitter、楽天で調べてみました。
Twitterでの評判・評価
ツイッターでホワイトハウスコックスの財布を購入した、または愛用している方の写真付きツイートをいくつかピックアップします。
肯定的な評価
https://twitter.com/miyachi114/status/751041167496650752
私のホワイトハウスコックスの現状。
近々メンテします。#ブライドルレザー#エイジング#S7660#財布 pic.twitter.com/K494ZzrUtm— 早瀬佑哉 (@jintei13) June 20, 2016
そろそろ財布変えないとやばい
ホワイトハウスコックスさん… pic.twitter.com/NyDUdE1iJl— 卍パリピ様@禁酒 (@juuuuuuuzao) April 21, 2016
財布アップデートした(一番左)
旧財布は1番色の濃いやつね!
こんな色だけど元は新財布と同じ色だったんだが何年も使うとこうなる!笑財布もキーケースも名刺入れも赤のホワイトハウスコックスです(*´ω`*) pic.twitter.com/WJLbvJn4fC
— しのちる (@mr__jenjen) February 3, 2016
ホワイトハウスコックス、高級感やば(´ε` )
いい財布に育てよぅ〜〜 pic.twitter.com/2mebFA3Ju1— Jo (@J1119T) November 24, 2015
好感を持っている人の評価としては「高級感がある」「長く愛用している」「限定モデルを入手した」といった口コミが目立ちました。
批判的な評価も…
しかし対照的に、批判的な評価もそれなりにありました。
ホワイトハウスコックスは革質も縫製も良いとは思えない。三つ折りの形だけはちょい魅力感じてたけど、カード入れと小銭入れが向かい合わせなのって微妙じゃない?外側に付けて欲しい
— 道外 (@clown__drop) October 5, 2011
https://twitter.com/P2010721/status/781110547068497921
やはり「縫製が甘い」と感じている人は少数ですが実際にいるようです。
また、ホワイトハウスコックス・グレンロイヤル・エッティンガーの通称「英国御三家」について呟いている人も。
しかしグレンロイヤルはホワイトハウスコックスやエッティンガーといった同価格帯の製品と比較すると、小口処理や縫製、素材等そんなに優れているというワケではない。良く言えば手作り感が感じられるってことか。一番上質感というか完成度が高いのは、個人的な見解ではエッティンガーかなと。
— space666 (@space6662) May 21, 2014
英国御三家ではエッティンガーを推す人も少なくないようです。
楽天での口コミ
ホワイトハウスコックスの財布は楽天でも販売されています。
最も定番な三つ折り財布「S7660」の購入者のレビューを一部抜粋してご紹介します。
必ず戻ってきたくなる定番です
何度か購入して手放してを繰り返し。
今度は徹底的にエイジングを楽しみます。
引用元:review.rakuten.co.jp
以前から雑誌で取り上げられており気になってました。シンプルで嫌味がなくちょうど良いサイズです。毎日持ち歩く物なので飽きが来ないデザインで気に入ってます。
引用元:review.rakuten.co.jp
革の質が良く、中の機能性も問題なく納得しています。
引用元:review.rakuten.co.jp
楽天のレビュー特典がついていたので「とりあえず書いた」人が多く、サイズ感や手触りなどには言及していましたが、縫製等に触れているものは見当たりませんでした。
年代は20代と30代、次に40代が多く、リピーター購入やプレゼントとして購入した人も多く見受けられました。
ホワイトハウスコックスの財布を買う時に気を付けたいポイント
Twitter上でのホワイトハウスコックスの財布についての批評を見ると、少し気になる箇所があります。
それは“縫製が甘い”という声です。今回は抜粋しませんでしたが、2ちゃんねるにも同様の評価がありました。
縫製など細部のつくりが甘い?
ホワイトハウスコックスの財布の縫製について調べてみたところ、ブランドバッグや財布のリペア加工をされている企業様のブログを見つけました。
20年使用したホワイトハウスコックスの財布の修理の一部始終がご紹介されており、以下はその中の一文です。
馬具や英国軍のアイテムを作成してきたメーカーだからでしょうか?
接着剤の塗り方が雑すぎます。
通常はステッチより外側の1~2ミリ程度の部分に接着剤をしようするのですが・・・
引用元:brand-repair.com
20年以上前に購入した財布とのことなので現在は分かりませんが、日本の職人程のディテールへのこだわりは無いと思った方がいいかもしれません。
ホワイトハウスコックスのキーケースを購入し、縫製について触れている方のブログもありました。
全くもって製品は良くない!!縫製が雑で幼稚。メンズ館で購入したのですが、その時にしっかりと製品を見ていれば良かった・・大いなる後悔。
Whitehouse Coxの製品はもう買わない・・と決めたのだが、ブライドルレザー自体の品質は良いです。
引用元:photoshift.exblog.jp
普段使っているときは縫製の丁寧さは気にならないものですが、“ほつれ”が気になる人は購入前に実際に手に取って確認した方が良いかもしれません。
ホワイトハウスコックスに限らず、海外製のハンドメイド製品は“丁寧な質よりデザイン”という傾向もありそうです。(良い悪いではなく、国民性や価値観の違いと言えるでしょう)
ミの字ステッチが施されている!
出典:griffin.cx
ただし、ホワイトハウスコックスは耐久性を高めるために、“ミの字ステッチ”と呼ばれる縫製の手法を採用しています。
完璧な丁寧さではないかもしれませんが、つくり自体は丈夫に長持ちするような工夫が施されています。
エイジング(経年変化)を楽しむには?
出典:northernisland.blog.so-net.ne.jp
(上記は3~4年使用時の経年変化だそうです)
ホワイトハウスコックスの財布を選択する人の中には、やはり革財布ならではの「エイジング(経年変化)を楽しみたい」という人も一定数いるようです。
ただし、経年変化を楽しむのであれば留意しておきたいポイントがあります。
革質と染料に注意!
一般的に型押しや後加工などを施している革財布は、プレーンな状態の革と比べてエイジングによる風合いの変化を楽しみづらいです。
ホワイトハウスコックスも型押し等の加工をしているラインがあるので、経年変化を求めるのであれば純粋な「ブライドル」または「ホースハイド」等のレザーを採用している財布を選ぶのがおすすめです。
また、発色の良すぎるカラーは「顔料仕上げ(ペンキのように色を塗る加工)」が施されている可能性が高いので、これもやはり美しいエイジングの妨げになりかねません。
手入れもしっかりと
エイジングの魅力は文字通り、長く愛用してこそ活きてくるものです。
自分だけの独特な表情に変容していく前に汚れたり型崩れしないよう、日ごろのメンテナンスも重要です。
最低限、簡単な革財布の手入れだけでも行なうようにしましょう。
ちなみに、ホワイトハウスコックスはメンテナンス用品も販売しています。
ホワイトハウスコックスの人気メンズ財布
ホワイトハウスコックスの中でも人気があるメンズ向けの財布をいくつかご紹介します。
S7660 3 FOLD PURSE(ブライドルレザー 三つ折り財布)
出典:griffin.cx
記事前半でも取り上げましたが、定番のブライドルレザーの三つ折り財布「S7660」です。三つ折り財布は他の素材や別注モデルにも多くありますが、やはりプレーンのブライドルレザーがド定番と言えそうです。
色を変えて何度も買い直す人もいるほど、ホワイトハウスコックスを代表する財布です。エイジングを楽しみたい人にもおすすめです。
S9697 LONG WALLET(リージェント×ブライドル 長財布)
出典:griffin.cx
細かいシボを型押ししたリージェントブライドルレザーによって手触りの良い質感を演出、内側は異なるカラーの通常のブライドルレザーを採用し、ツートーン仕様の高級感のある長財布です。
折りたたみタイプの長財布ではあるものの、ジッパー付きの小銭入れもついていて機能性も高いと言えるでしょう。
S7532 NOTECASE WITH COIN CASE(アンティークブライドル 二つ折り財布)
出典:griffin.cx
ブライドルレザーにアンティーク加工を施し、革の個性をさらに際立たせている“アンティークブライドル”シリーズの二つ折り財布です。
スマートなフォルムの中に、コインケースとカードポケット、そして二つに分かれた札入れ、コンパクトながら必要な機能を備えている人気モデルです。
S2622 ZIP ROUND PURSE(ロンドンカーフ×ブライドル ラウンドジップ長財布)
出典:griffin.cx
カーフに顔料染めを施し、細かな型押し加工の後、樹脂コーティングをすることで独特な凹凸を実現した“ロンドンカーフ”を外装に、内装には通常のブライドルレザーを採用したツートーンタイプのシリーズのラウンド長財布です。
ロゴは内装ではなく外装の端に、ワンポイントのアクセントとしてスタンプされています。
S1058 SMALL 3 FOLD WALLET(ダービーコレクション 三つ折り財布)
出典:griffin.cx
フランス産のホースハイド(馬革)を採用したシリーズ「ダービーコレクション」の小さいサイズの三つ折り財布です。(通常サイズもあります)
柔軟性があり手触りの良い素材なので、革の滑らかさが好きな人におすすめです。
S2622 TOKYO MEN’S FES 2016
出典:griffin.cx
2016年9月に新宿伊勢丹メンズ館で開催された「TOKYO MEN’S FES 2016」限定の財布です。
限定商品なので既に販売していませんが、ホワイトハウスコックスはセレクトショップや百貨店と連携して別注モデルを随時発表しています。
他にも、毎年クリスマス前に“ホリデーライン”という限定モデルも発表しています。
彼氏へのクリスマスプレゼント用の財布にも良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、ホワイトハウスコックスの財布の特徴をまとめておきます。
- “英国御三家”の一角と言われる、イギリスの老舗革製品メーカー
- メンズ向け雑誌への露出により知名度を拡大している
- 質の高いブライドルレザーを主に採用している
- 使い勝手の良い三つ折り財布が特徴的で人気がある
- シンプルなデザイン、豊富なカラーバリエーションがある
- 大学生から40代の大人まで愛用できる
- セレクトショップと連携して限定モデルを生産している
- 日本製に比べると縫製が甘い部分もあるが、耐久性は高い
- エイジングを楽しむならプレーンのブライドルレザーが◎
若者から大人まで、シーンを問わずに愛用できる財布ブランド「ホワイトハウスコックス」。
シンプルで無骨なデザイン、高級感のあるカラーバリエーション、由緒あるブライドルレザーの財布は、ブランド嫌いな男性へのプレゼントにも喜ばれる可能性は高いでしょう。
為替や原料コストの影響もあり価格は高騰傾向にありますが、型押しや三つ折り財布など他にはない魅力的な商品も多いブランドです。
ぜひ一度チェックしてみてもいいかもしれませんね。