蛇腹式の財布、通称「コロコロ」や、ナイロン×革などの素材の組み合わせがユニークなトートバッグが有名なブランド「Felisi(フェリージ)」。
最近は日本全国の有名セレクトショップや百貨店にも数多く取り扱われ、ファッションに関心の高い男女の注目を集めています。
今回は、そんな「フェリージ」の特徴や歴史、財布の評判やおすすめのモデル等をご紹介します。
フェリージってどんなブランド?
昨今人気を高めているフェリージの財布の魅力を知るには、ブランドのアイデンティティを理解することが一番の近道です。
そこでまずは、フェリージのブランドの成り立ちや歴史、そして現在のポジショニングや印象等を見ていきましょう。
イタリアの旧市街地で個人商店スタート!
フェリージの前身は1973年にイタリア・フェラーラ旧市街地で小さな革製品工房としてスタートしました。
元々はハンドメイド趣味の延長、しかし革製品への飽くなき情熱は個性と品質を生み出し、次第に周囲に評価され口コミで広まり、「フェリージ」というブランドが誕生しました。
同じく1970年代、イタリア・フィレンツェで小さな革製品店として始まった「イルビゾンテ」とはしばしば比較されます。
イルビゾンテが革の品質へのこだわりに特化している一方で、フェリージは素材の組み合わせやデザインでも独自性を追求しています。
日本では90年代に本格上陸!
日本ではユナイテッド・アローズ子会社、株式会社フィーゴがフェリージの代理店となっています。
87年に輸入契約締結、そして96年に直営店第一号が京都にオープン。2000年代には百貨店への出店も増えていき、雑誌等での露出も増加していきます。
2016年現在はBEAMS、EDIFICE、ESTNATION、UNITED ARROWS等の有名セレクトショップをはじめ、10店舗以上の直営店と全国数十カ所の百貨店やモールで取り扱いがあります。
ユニークで渋い紋章ロゴに込められた想い
出典:zozo.jp
有名ブランドのロゴにしては、ゴシックなデザインが印象的なフェリージのロゴ。
これには理由があり、中世ヨーロッパ時代から続くフェリージ家の紋章なのだそうです。
その絵柄にあるのは、
戴冠された貴族の兜と楯。
そして、黄金の実がなる、林檎の木。そこには、
親から子へと受け継がれる、
友情や正義、純粋さ、高貴さ、そして誠実さへの、
願いが込められています。
引用元:www.felisi.net
この家訓に込められた精神性は、
- すべての素材は常に最高級なものを使用
- 金具等のディテールにも妥協しない
- エクスクルーシブ(独自)素材の採用
といった、現在のフェリージの製品の人気を裏付ける部分にも受け継がれていると言えるかもしれません。
年齢層は30代前後!レディースが人気?
フェリージと言えばバッグ、そして財布が有名な商品です。(特にトートバッグは女性に大人気。)
明確なレディースラインとそれ以外(ユニセックス)がありますが、カラーバリエーションの豊富さか、または色合いが優しいためか、全体的に女性向けのデザインが多いです。
ただ、シックな色味・デザインの鞄や財布もたくさんあるので、男性でも合うものが見つかるはず。
主な年代としては、20代中盤~40代くらいのお洒落な男性・女性に合いそうな印象です。
フェリージのブランドイメージは「少し女性的?」
フェリージのブランドイメージは、日本国内においては少し“女性的”と言えるかもしれません。
悪い意味ではなく、フェリージの商品は清潔感があり繊細なデザインのものが多く、そして女性への人気が高いため、「なんとなく」そんな印象がある、という程度です。
例えば男性がフェリージの財布を持つと、
- どことなく先進的
- トレンドを押さえている感
- 清潔感のある“お洒落”感
といったイメージを抱かれることが多そうな印象があります。
フェリージの財布のこだわりポイント
フェリージの財布はよく「素材が良い」「つくりが丁寧」といった品質面、それから「色や形が個性的」とデザイン面でも評価されます。
ある意味では突出した部分がないのでは…?という見方もできますが、決めつけるのは早計。
ユニークなポイントもありながら、地道な企業努力によって“総合的な高品質”を実現している稀有なブランドと言えるでしょう。
1.ユニークな蛇腹フォルムの財布「コロコロ」
フェリージの財布の代名詞的な人気モデルが、型番「3500」「3005」のシリーズ、通称「コロコロ」と呼ばれる財布です。
収納性抜群の蛇腹ポケット
5つに分かれた蛇腹式の大容量ポケットは、一般的な二つ折り財布とも三つ折り財布とも異なる高い機能性を実現しています。
蛇腹部分の収納スペースは財布としては群を抜くので、カードを多く持つ人には使い勝手の良い財布と言えます。が、中には使いにくさを感じる人もいるかもしれません。
デザイン面でも、丸みを帯びたフォルムや、サイドから見た時のコントラストが「可愛い」と評判ですね。
好き嫌いによってはデメリットもある
デメリットは“分厚い”ところ。
財布をスーツの上着やズボンのポケットに入れて持ち歩く人や、「お札を綺麗に持ちたい」という人には向いていません。
とはいえ使う人を虜にする財布であることは事実なので、一度触ってみるのも良いかもしれませんね。
ちなみにコロコロ長財布は「3005」、通常のコロコロ財布は「3500」となります。
2.素材への徹底的なこだわり
(画像はイメージです)
フェリージの財布の魅力を語る上で「コロコロ」の存在は大きいですが、人気を陰で支えるのは「素材への徹底したこだわり」でしょう。
常に最高級の素材を選択するだけでなく、組み合わせのオリジナリティ、加工のバリエーションなど、マテリアルの追求がクオリティを支えています。
最高峰のナチュラルレザーを採用
フェリージの多くの財布には、最高峰のタンナーから“直接”仕入れたベジタブルタンニンなめしのナチュラルレザーが使われています。
バケッタレザー、ブライドルレザー、カーフレザー等の伝統的な製法で丹念に作られた革素材をはじめ、型押しや皴加工によってさまざまな質感を表現している革素材も。
そして、90年代に発表された革×ナイロンや、革×コットンキャンパスといった“素材の組み合わせ”による新しいデザイン表現も、フェリージのユニークなポイントと言えるでしょう。(これは財布よりバッグに多いです)
付属品の真鍮も経年変化?
フェリージの財布は、革素材だけでなく、ファスナーやスナップボタン等の金具部分にも徹底したこだわりを持っています。
革の経年変化に馴染むように、伝統的な製法で数百種類の真鍮製パーツが作られています。
ちなみに、財布のエイジングを楽しみたい場合は加工レザーではなくナチュラルレザー、それも顔料仕上げによる染色のないカラーのものをおすすめします。
3.絶妙な色合いと落ち着きのあるデザイン
それほど種類が多い方ではないフェリージの財布は、そのぶん素材や色によってバリエーションを豊かにしています。
個性的なカラーの財布も
ビビッドカラーのものもありますが、薄いピンクやグリーンなど、優しい色合いの財布も多くあります。
個性的な色もそれなりにあるので、あまりない絶妙な色が好きな人には合うかもしれません。
フェリージの財布の多くは外装と内装で異なる素材を使っているため、自然と美しいツートーンカラーになっています。
都会的でシンプルなデザイン
デザインは全体的に落ち着いていて、都会的でスタイリッシュな財布が多い印象です。
素材の質感とカラーで表現するので、フォルムはシンプルなものが主流。と思えば、コロコロのような独特なものもあります。
4.高い職人技術によるハンドメイド
フェリージの財布は、世界中に広まった現在でも創業当初の情熱を忘れることなく、職人による手作業で作られています。
大量生産できないので少し値は張りますが、職人の集中力と愛情によって息が吹き込まれたハンドメイドの財布は、値段以上の価値があると言えるかもしれませんね。
フェリージの財布の口コミ・評判
続いて、フェリージの財布を購入した方の口コミや、ネットでの評判をまとめました。
Twitterの口コミ・評判
フェリージの財布。味が出てきたなぁ。#フェリージ#インテリア #インテリアデザイン #インテリア デザイナー#建築 #建築家 #アンティーク pic.twitter.com/oEVARutlPv
— ダイスケ (@dai_okamoto) October 1, 2016
https://twitter.com/pherrows_sugi/status/735818355802677252
財布のチャック壊れた。
しょうがないからフェリージの財布買った。
無くさないように大きめの。 pic.twitter.com/9yWM3y0Ejj— KONKON (@comboy3) May 13, 2016
フェリージの財布購入♡
春らしくて、好きな色で高まるっ〜っ…♡ pic.twitter.com/NnYW0FeewW
— seek_seize_boy (@seek_seize_boy) March 25, 2016
1年前に買ったフェリージの長財布!今日はこの前買ったクリーナーで磨きました!革製品なんで手入れすれば長く使えます(^-^)去年はこの財布のおかげで金回りがよかった。 pic.twitter.com/9NpKucbm
— shigeto (@SHIGEKAWA4910) January 30, 2012
やっと新しくお財布購入。ずっと探し続けてやっと好みのお財布見つけたんだー。フェリージの長財布。テーマは大人派手です♪ヽ(´▽`)/ pic.twitter.com/6EFBx7Tc
— くりくりこ (@zenkuri) August 24, 2012
通販業者がフェリージ商品を宣伝するツイートが目立ちましたが、上記はフェリージの財布を購入された方のツイート。
男女比率は7:3程度、男性はクロコダイル風加工の長財布が多く、女性は「色」を気に入っているケースが多い印象でした。
中古品やヤフオクに関するツイートもありましたが、これについては後述します。
amazonの口コミ・評判
フェリージの公式amazonページから、いくつか財布の口コミ(カスタマーレビュー)を抜粋しました。
以下はフェリージの二つ折り財布、「452/SA」に対する評判です。
今まではハイブランド系の財布を持つことが多かったのですが
こちらの財布を店舗で見て一目惚れ。
この手の色は下品になりがちですが、しっかりと高級感を残しているところがさすが。
引用元:www.amazon.co.jp
本国では非常にマイナーなローカルブランドではあるが(元々日本の会社がプロモーターをやって、日本での認知度が上がっている)この質でこの価格は、正直許容範囲内です。
質感もかなり頑丈なので、たまにはお尻のポケットに入れても大丈夫…かも。
引用元:www.amazon.co.jp
他の口コミもまとめると、
- つくりがしっかりしていて耐久性がある
- 派手な色も下品さがなく、高級感がある
- ここ10年でだいぶ高くなったが、質の割には納得の価格
といった評価をしている方が多い印象でした。
ネットオークションや楽天は偽物に注意?
フェリージの財布を購入する際は、権利侵害品(偽物)に注意する必要があります。
公式サイトでもアナウンスがありますが、ネットオークションや楽天等の個人で出店できる売買サイトでは、模倣品が出回っているそうです。(日本の代理品を通した正規品には保証書が付属します。)
公式通販ショップは以下のサイト
フェリージの公式通販ショップは以下になります。
※上記は2018年2月時点の情報です。詳しくはフェリージ公式サイトでご確認ください。
フェリージのおすすめ財布4選
フェリージの財布の購入を検討されている方に向けて(メンズ)、おすすめの財布をご紹介します。
ウォレット Felisi 3500/NK (コロコロ)
フェリージと言えばコレ、代表格「コロコロ」のウォレット(長財布ではないタイプ)です。
素材はバケッタレザー、カラーはブラック・ダークブラウン・ミディアムブラウンの3色。
お札も折って入れる必要はありますが、蛇腹式の5つのポケットは収納性抜群です。
ロングウォレット Felisi 3005/SA (コロコロ)
こちらは長財布タイプ、フェリージの中でも人気のあるクロコダイル調のエンボスレザーを採用したコロコロです。
蛇腹の厚みがある分、財布としてはかなり大きめなサイズではありますが、紙幣を折らずに収納可能です。
ファスナー部分のフリンジ飾りは革製で、このあたりのディテールへのこだわりはさすがですね。(ただ、千切れてしまうので長持ちしない…といった声も。)
カラーも5色あり、メンズ・レディース共に違和感のないデザイン性は見事です。
二つ折りウォレット Felisi 951/NK
出典:felisi.net
札入れ・カードポケット×6・小銭入れ無しの一般的なコンパクトフォルムの二つ折り財布です。
長時間じっくりと鞣した、しっとりとした手触りや自然なシワのある「マキシカーフ」という素材を採用しています。
ビビッドなオレンジや黄色から、ナチュラルなヌメ、ネイビーなど多彩なパターンがあります。
コインケース Felisi 031/NK
出典:felisi.net
コンパクトで丸みのあるデザインの小銭入れです。
シンプルな作りにはなっていますが、フロントのカッティングポケットやレタープレスロゴ、ファスナーチャームには真鍮の紋章など、細かな部分の装飾にもこだわっています。
カラーは画像のネイビー以外に2色あります。(※2018/2月時点)
まとめ
いかがでしたか?今回は、フェリージのブランドの魅力と特徴、おすすめの財布をご紹介しました。
もう一度要点をおさらいしておくと、
- イタリアで1973年に小さな革製品店として創業されたブランド
- 有名セレクトショップや全国百貨店で販売されている
- 都会的でスタイリッシュなデザイン性
- カラーバリエーションが豊富で、メンズ・レディース共に合う
- 革素材に留まらず、金具に至るまで徹底的なこだわりがある
- 蛇腹式のポケットが特徴の通称「コロコロ」が代表名詞的な財布
といった点がポイントになります。
フェリージの財布はそこそこの値段はしますが、持つ人を選ばないデザイン性、丁寧なつくりであることから、女性から男性へ、あるいは男性から女性へのプレゼントにも良いかもしれません。